悪玉菌の影響とは?悪玉菌の特徴を知って腸内フローラを改善しよう。
「悪玉菌って体に悪いことは知っているけど、具体的にはどのような影響があるの?」「悪玉菌を減らすにはどうしたらいいの?」と気になる人も多いことでしょう。
今回は、悪玉菌についてまとめました。
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悪玉菌とは
悪玉菌とは、体内にある細菌で体に悪影響を与える細菌です。
腸内の悪玉菌は、腸の中を腐らせて有害物質を作り出し、別名を「腐敗菌」とも言います。腸内環境が悪化することで便秘や下痢を引き起こすことは広く知られています。
その悪玉菌は、高タンパク質・高脂質である肉や脂質が大好物で、これらの成分を摂り過ぎると悪玉菌は増殖し、通常は小腸で吸収される胆汁酸やアミノ酸が、小腸では吸収されきれず大腸まで流れ込みます。
悪玉菌がこれらの成分を分解することで、発がん性物質や有害物質を作り出すのです。
悪玉菌の代表的なものとしては、ウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌などがあり、以下のような体に悪い物質を作り出すのです。
<悪玉菌が作る主な物質>
・コレステロール代謝物
・アンモニア
・硫化水素
・二次胆汁酸
・アミン
・スカトール
・フェノール
・インドール など
これらは、いずれも病気の原因になると考えられている物質なのです。
悪玉菌が増えると
腸内の悪玉菌が増えるとさまざまな影響が生じてきます。
太りやすい体質になる
悪玉菌が増加すると、代謝機能が低下するため体へ必要な栄養素がうまく消化・吸収されなくなり、老廃物などが蓄積しやすい状態となります。
これらの代謝物が蓄積されると血液もドロドロになり、腸内環境が悪化するため、太りやすくなったり生活習慣病を発症させたりする原因となります。
免疫力が低下し病気にかかりやすくなる
腸内細菌が人間の免疫力の70%を担っていると言われています。
腸内細菌のバランスが乱れると腸管免疫の働きが低下し、風邪や口内炎などの感染症や大腸がんなどの発症率が上昇すると言われています。
腸管免疫とは、体外の敵から身を守る免疫システムで白血球の一種であるリンパ球のことで、これらは小腸や大腸の中に最も多く存在するのです。
大腸がんのリスクが上昇する
悪玉菌の数が多く(割合が高く)なると、発がん成分が活性化しやすくなり、大腸内にホリープや癌ができやすい環境になります。
肌が荒れる
腸内環境が悪化すると、栄養素が吸収されにくくなり、毒素や老廃物が蓄積します。
腸内の毒素は、大腸から吸収され皮膚から体外へ排出されるため、肌がダメージを受けるのです。
吹き出物は、便で排出できなかった毒素などが肌から排出する現象なのです。
うつ状態や脳の疲労を招く
腸内細菌は、セロトニンやドーパミンなどの「元気」や「やる気」に関係の深い成分に影響を与えます。
腸内環境が悪化すると、これらの物質が上手く生成・分泌されなくなり、脳への疲労や感情が不安定になるなど、精神状態にも影響を生じるのです。
口臭や体臭などの匂いが臭くなる
通常、食べ物のを食べると、腸内で分解され発酵することで、便特有のにおいが発生します。
便通がスムーズであれば、この匂いは悪化しませんが、悪玉菌が増加することで、腸の排便しようとする蠕動運動(ぜんどううんどう)が鈍くなり、便が腸内に長時間滞在することとなります。
そうすると、便の腐敗や悪臭の発生は進行し、便から排出されないため、口臭や体臭となって体外へ出ていくのです。
便秘になる・治りにくい
悪玉菌が増加し、蠕動運動が滞ることで便秘がちになります。
さらに、便秘が続くことで、悪玉菌が増加し、腸内環境は悪化の一途をたどるという悪循環に陥るのです。
便秘がさらなる便秘の原因となってしまうのです。
悪玉菌が増えるとすぐにこのような症状が発症する訳ではありませんが、長い時間をかけて少しずつ症状が出る場合は、逆に自分では気づきにくいのです。その点がとても怖いと思いませんか?
悪玉菌が増える原因
では、悪玉菌が増える原因を見ていきましょう。
食生活の乱れ
悪玉菌は、高タンパク質で高脂質の食べ物をエサとして増殖します。食生活の乱れとは栄養バランスの乱れであるので、毎日規則正しい食生活を心掛けましょう。
ジャンクフードや肉が多い食事だと、胃で完全の消化できず、腸内で腐敗便となって悪玉菌の格好のエサとなります。
もちろん、肉を全く摂らないと他にも弊害があるので、バランス良く食事することが大切です。
また、スナック菓子や甘い食べ物も、体内で酸化・糖化しやすくタンパク質が消化されない場合があります。このたんぱく質が悪玉菌のエサとなるので食べすぎには注意が必要です。
加齢
年齢を重ねるにつれて、腸内の善玉菌が減少していきます。
赤ちゃんのころの腸内は、ほとんどが善玉菌(ビフィズス菌)で溢れていましたが、その数は年々減少。
しかし、生きていれば仕方ないことなので、「善玉菌は年ともに減少する」ということを認識して、腸内環境改善に努めることが大切です。
ストレス
ストレスを感じると胃酸の分泌が抑えられ、胃でしっかりと消化しきれなくなります。
そうすると、本来胃で死滅する有害細菌やお肉などのたんぱく質を、腸内へ送り込んでしまうため、悪玉菌を増加させる原因となってしまいます。
言うまでもありませんが、ストレスを発散させようとするための暴飲暴食はもってのほかです。
抗生物質や薬物の服用
抗生物質や薬物を摂ると、腸内フローラ(菌叢)が死滅すると言われています。
一方、細菌の研究では、薬に耐性を持つ物を多く、1年程度なら薬を使っても生存するとも言われています。
しかし、一般的には、抗生物質や薬物を服用すると、腸内フローラに悪影響を与えると言われていますので、注意が必要かもしれません。
便秘
上述したとおり、便秘になると腸内に腐敗物がどんどん蓄積され悪玉菌が増加します。
そうなると悪循環となり、さらに便秘に陥るのです。
このように悪玉菌の増加は、生活習慣病発症を促進させる原因ともなりますので、これらの原因を一つでも取り除けるように努めましょう。
悪玉菌も体に必要な菌
実は、悪玉菌も体に必要なのです。
善玉菌は悪玉菌と戦うことで力を発揮するため、善玉菌のために必要なのです。
重要なのは、善玉菌と悪玉菌の数のバランスが非常に大切なのです。
理想的なのは
腸内フローラを健康に保つために大切なことは、善玉菌が優位に立つように腸内のバランスを整えることです。
悪玉菌はいても、それ以上に善玉菌がいるという状態にし、日和見菌を見方に付けることで、腸内の状態は良好になるのです。
まとめ
悪玉菌が増えると、自然と善玉菌の力が弱まり、体中に悪影響を及ぼします。
万病のもとである、悪玉菌を減らすには善玉菌を増やすことが重要です。
腸内フローラを整えるには、乳酸菌や食物繊維(できれば植物性)を多く含んだ食事を摂り、ストレスのかからないような生活スタイルに努めると良いでしょう。
また、可能な限り睡眠を良くとり、適度に運動し、心身ともに健康な生活に努めることが大切です。
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